その他鑑定事例②-3 男津波冤罪事件

2008年東京ビッグサイトでエスカレーターが逆走し、多数の負傷者が出た事例

【国交省の結論】

 当初、過剰人員が殺到していたと報じられていたが国交省の調査によれば、ボルトや部材の強度不足が原因であることが判明した。
 少なくとも、逆走事故原因は男津波ではないことが証明された次第である。

エスカレーター構造


【男津波の冤罪】

 前記の記事で男津波の特性について述べたが、実はこの見解は私独自のものではない。
 勿論、私自身もコミック関連のイベント会場に出向き、男津波のすさまじさを自身で目視したが、ひとたび列が形成されると序列が遵守されていることも確認できた。

コミック関連のイベントの様子


 実は男津波由来ではないと最初に所見を述べたのは私ではない。
 二人の人間が別々の立場で述べたため、私の元に国交省から鑑定依頼が来た経緯がある。
 その二人とは
 
 一人は国交省の技官
 もう一人は警視庁鑑識の技術吏員
 
 少なくともこの二人は、実際にコミック関連のイベントに足を運んでいたからメーカー発表を奇異に感じていたこととなる。
 コミック関連のイベント文化が、警察の技術職や国交省のテクノクラートにまで浸透していたことがこの事件の最大の驚きであった。

画:作者「三井純」氏の好意で当該画像掲載を許諾されています。



※注意事項
 国土交通省より本件について受任したのは法科学鑑定研究所株式会社(当時)ですが同社は既に解散閉鎖されており、現在小金井で営業している同名の事業所とは異なりますので予めご承知おき下さい。



男津波冤罪事件 その①

男津波冤罪事件 その②


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